学校概要
森林率日本一の高知県で、林業、木材産業、木造建築の各分野で基礎から専門的な技術までをしっかり学べる学校です。高知県の林業を担う素晴らしい人材を育てることを目的として、平成27年4月に高知県立林業学校として先行開校し、平成30年4月からは専攻課程を加え、高知県立林業大学校として本格開校しました。
教育理念
-
林業再生を担う
新しい森や木の文化、技術を
若者達のプラットフォーム
熟成し、世界に発信できる
プラットフォームを
目指します。 -
木の世紀を
全国から志を持った若者が集い、
リードする志ある人材を育成
日本の林業や
木材産業等の活性化に
貢献する人材を育てます。 -
現場に学ぶ
各分野の第一線で活躍する講師陣や、
実学主義
フィールド中心の
カリキュラムにより、
実践力と応用力を培います。
教育体系
基礎課程 | 専攻課程 | 短期課程 | |||
森林管理コース | 林業技術コース | 木造設計コース | |||
概要 | 林業に携わる上で必要な知識・技術を学び、即戦力となる人材を養成します。 | 森林GISの活用方法や森林施業プラン書の作成技術などを習得し、林業経営の中核を担う人材を養成します。 | 高性能林業機械のメンテナンスや架線技術などを習得し、林業技術のエキスパートを養成します。 | 木造住宅から中大規模木造までの設計技術などを習得し、木造建設のプロデューサーを養成します。 | 作業道路開設などの小規模林業者向け研修や特用林産物の生産などさまざまな技術を取得し、地域で活躍する人材を養成します。 |
研修期間 | 1年 (1,200時間程度) | 1年 (1,200時間程度) | 1年 (1,200時間程度) | 1年 (1,200時間程度) | 1日~1カ月程度 |
定員 | 20人 | 30人(各コース10人程度) | 各講座内容により決定 | ||
対象者 | 林業への就業を希望する者 | 大学や林業大学校等で林業を学んだ者など | 高校や専門学校、大学等で建築やインテリアデザインを学んだ者など | すでに林業に従事している者など | |
研修内容 |
|
|
|
|
|
知事挨拶
高知県は県土の84パーセントを森林が占める、森林率日本一の県です。
この豊富な森の資源を余すことなく活用するため、「山で若者が働く、イノベーション創発型の国産材産地」を目指して、林業分野の川上、川中、川下、そして担い手に対する施策を総合的に推進しています。
川上では、デジタル技術、先端林業機械を活用するスマート林業や再造林推進などによる「森林資源の再生産の促進」に取り組んでいます。また、川中では、非住宅分野をはじめ新たな需要への高品質な製材品の供給力を向上させるなど「木材産業のイノベーション」を進めています。さらに、川下では、非住宅建築物の木造化・木質化に向けた取り組みの強化や、環境不動産の建築の促進などによる「木材利用の拡大」を目指して、積極的な取り組みを進めることとしています。
こうした取り組みを進める上で、要となるのが担い手の育成・確保であり、その核となるのが、デジタル情報の活用やスマート林業の推進に必要な、高度な技術力を持つ人材です。
このため、高知県立林業大学校は「林業を再生し、活性化するプラットフォーム」となることを目標に、基礎課程に加えて、森林管理、林業技術、木造設計の3つのコースからなる専攻課程を設置し、木に関する様々な分野の知識や技術を総合的に身につけ、林業・木材産業、そして木造建築を牽引する優れた人材の育成に取り組んでいます。
ぜひ、この高知県立林業大学校に入校し、林業の新しい風を感じ、自分の志を立てるための学びの場にしていただきたいと思います。そして、林業・木造建築等の現場で活躍し、高知県のみならず、将来の日本をリードする人材として大きく羽ばたくことを願っています。


校長挨拶
私が初めて手掛けた本格的な木造建築は、「木を全面的に使って欲しい」という要望に応えて設計した高知県梼原町の「雲の上のホテル」です。最初に梼原町を訪ねたのは30年前で、以来、幾度となく高知県を訪れ、そのたびに感銘を受けました。人々の暮らしと森がこれほど深く、暖かくつながっている地域は世界でも希ではないのかと。
こうした林業を振興することは、高知県にとって重要であるというだけではなく、日本全体にとっても極めて重要なことであり、この強い思いから高知県立林業大学校の校長に就任することを決意いたしました。
森林が県土の84%を占め、林業の中心地とも言える高知県で学ぶということは、非常に意味のあることだと思っています。周囲の森と一体になったこの素晴らしい環境に立地する本校は、高知県が林業・木材産業をいかに重要視しているかの象徴です。
本校では、木に関わるさまざまな分野を総合的に教えていますが、これは社会がまさに必要としている教育のシステムであり、私が校長就任時に掲げた「林業を再生し、活性化するプラットフォーム」というビジョンは、すでに形になりつつあります。木に関する多様な領域を合わせるプラットフォームは、世界から見ても非常に貴重な存在であり、本校から巣立った人材は、高知県のみならず、日本全国、そして世界の「木の産業」にとって、重要な人材となります。
本校で各界の優れた指導者や全国から集った仲間と出会うことによって、林業・木材産業の再生に向けた画期的なアイデアが生まれることでしょう。木の世界は奥深く、多様な技術が絡み合っており、1、2年で学びきれるものではありません。社会に出てからも学び続け木の世界を探求して欲しい。そのためには、「木を愛する気持ち」を持ち続けることが重要です。
21世紀は木の世紀・木の時代が来ると、私は予測してきました。
本校で学ぶ人は木の時代のリーダーになれる人だと思っています。木の時代を担っていく人材という自覚を持って、互いに切磋琢磨していただきたい。
志を持った皆さん、日本一の高知県の森で、共に学び、成長していきましょう。