森を知り木を知る本物の木造設計のプロへ
本校は、森林率日本一の高知県に位置し、
林業、木材産業、木造建築の各分野で
幅広い知識と専門的な技術を
身につけることができる学校です。
各分野の第一線で活躍する講師陣や
フィールド中心のカリキュラムにより、
実践力と応用力を培い、
日本の林業や木材産業などの
活性化に貢献する人材を育成しています。
特長
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MERIT01実践力を養う教育体制
充実した学習環境で、実践を重視したカリキュラムにより、専門知識と技術を習得します。大学教授や各分野の第一線で活躍する講師による多彩な授業内容で、最新の技術や知識が身につきます。
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MERIT02充実した学費支援制度
高知県立林業大学校では、1人あたり最大165万円(年間)の給付金を支給する支援制度を整備しており、研修生は安心して研修に専念することができます。※給付金制度には要件があります。
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MERIT03親身な就職支援で就職率100%
研修生一人一人の希望に合わせて、きめ細かな就職指導を実施しています。インターンシップによる職場体験も積極的に行い、すべての卒業生が、木造建築関係の仕事に就いています。
木造建築の魅力
ATTRACTIVE日本の古来の建築物では、ほとんどが木で造られています。
世界最古の木造建築物である「法隆寺」や、世界最大の「東大寺」などの歴史的建造物は、日本の文化と木造建築の深い結びつきを示しています。これら歴史的建築物が多く残っていることは、「木造建築」が日本の風土に適していることの証と言えます。
高知県は、森林率日本一84%を誇り、豊かな森林資源に恵まれています。県では、人と木の関係を深め、様々な知恵を蓄積しながら、木の循環に配慮した行動を推進する「木の文化県構想」を進めています。
特に梼原町には、建築家の隈研吾氏が手がけた大胆なデザインの木造建築群があります。「梼原町総合庁舎」「梼原町立図書館・雲の上の図書館」などの作品からは、木材の温もりとデザインの無限の可能性を感じることができます。
日本の重要な資源である木は、高い自由度と吸湿性・耐震性能を備えています。
高知県立林業大学校では、隈校長とともに、緑豊かな環境で木造建築の魅力を伝え、その可能性を活かせる人材を育成しています。
校長は世界的な建築家隈 研吾氏
「木の時代」をリードする志ある人材を育成
森林が県土の84%を占め、林業の中心地とも言える高知県で学ぶということは、非常に意味のあることだと思っています。周囲の森と一体になったこの素晴らしい環境に立地する本校は、高知県が林業・木材産業をいかに重要視しているかの象徴です。
私が校長就任時に掲げた「林業を再生し、活性化するプラットフォーム」というビジョンは、すでに形になりつつあります。木に関する多様な領域を合わせるプラットフォームは、世界から見ても非常に貴重な存在であり、本校から巣立った人材は、高知県のみならず、日本全国、そして世界の「木の産業」にとって、重要な人材となります。
21世紀は木の世紀・木の時代が来ると、私は予測してきました。本校で学ぶ人は木の時代のリーダーになれる人だと思っています。木の時代を担っていく人材という自覚を持って、互いに切磋琢磨していただきたい。志を持った皆さん、日本一の高知県の森で、共に学び、成長していきましょう。
MERIT01実践力を養う教育体制
POINT.01校舎そのものが生きた教材
新建材「CLT」や貫工法を取り入れて木造建築に特化
木の魅力、木造建築の可能性を広げる新旧の技術が集結。
高知県が需要拡大に努める新建材「CLT」や日本伝統の貫工法などを活用した画期的な校舎は、そのものが生きた教材。
理想的な環境のなかで、林業や木造建築の基礎から実践まで、幅広く専門性を磨くことができます。
木の魅力と技術がつまった校舎をバーチャル見学!
教室
木の温もりを感じながら木造建築を学べる教室。CLTを使った耐力壁や張弦梁を用いた天井なども教材となっています。美しい木目の四万十ヒノキの机でリラックスして学べます。
多目的実習室
式典などを催すホールは、日本伝統の貫工法を応用したトラス構造となっています。格子状の天井は圧巻。伝統技法と最新技法を対比させながら学ぶことができます。
CLT棟
教室などが並ぶCLT棟は、RC構造の建築に劣らない解放感を叶えています。コモンスペースのテーブル等随所にCLTを活用し、魅力を存分に体感できます。
CLTとは…?
校舎内、CLT棟や駐輪場に使用されているCLTとは、Cross Laminated Timber(クロス・ラミネイティッド・ティンバー)の略称です。ラミナ(挽き板)を直交方向に積層した大判のパネルで、強度面での優位性から大型建築や中層ビル等にも利用でき、木材需要の飛躍的な拡大が期待されています。JASでの名称は「直交集成板」
POINT.02高知林大ならではの研修内容
木質構法概論
林業や地域社会、歴史等の様々な視点から、木造建築の意味や役割を考え、理解を深めます。具体的な構法各論、積算、模型製作を通じて木造建築を設計するための基礎知識を身につけ、高知県特有の材料や工法について学びます。
設計・製図
基本的な製図方法を習得し、さらにCAD、3D-CGを活用した設計手法を身につけます。講師の指導の下でエスキスを重ねることにより、住宅から中大規模木造までの設計手法を習得します。様々な製図、表現スキルを駆使してプレゼンテーション能力の向上を図り、第一線の建築家の創作活動から設計行為の本質を学ぶことが可能です。
- 【1】基礎:遍路小屋など
- 【2】小規模木造建築物:戸建て住宅
- 【3】中大規模木造建築物:道の駅など多用途建築物
- 【4】応用演習:家具などの即日設計や木造建築物のリユース、
リユーズなどの設計手法
環境性能・耐久性設計
建築物に求められる温熱環境(断熱性能・省エネ性能)や遮音性能などの環境性能と、木造建築において特に考慮すべき腐朽・シロアリ対策などの耐久性設計について学び、エコハウス、木橋などの事例見学も行います。
コミュニケーション学
建築をつくりあげていくプロセスにおいて求められるコミュニケーション能力、プレゼンテーションスキル等を講義と実践的なワークショップによって学びます。
木質構造設計
木造工法の種別を理解するとともに、住宅から非住宅、更には都市木造に至るまで幅広い分野での安全な木造建築物の設計に必要な構造計画、構造設計手法、構造計算等について学びます。また、耐震診断や耐力壁の考え方についても学習します。
木造防耐火設計
木造建築物における火災発生のメカニズムを学び、防火・耐火に関する基本法令や安全設計の考え方、また木材を現しで表現する手法など、特に中大規模木造建築物を設計するうえで必須となる防耐火設計の知識を身につけます。
建築法規
建築物を正しく設計するうえで不可欠な建築基準法、また建築物を安全につくって利用するために必要とされる構造や耐震に関係する法規、設備や適正な性能・品質を確保するための関連法令の概要について学びます。
木造建築施工
伝統工法や在来工法をはじめとし、集成材から最新のCLTまで木造建築物の設計や様々な施工方法・施工上の要点等について学び、適切な監理を行うことのできる知識を身につけます。また、現役で活躍されている大工からも施工技術の実践を学びます。
木材利用特論
木材の流通や規格を学び、コストコントロールや木材の効率的な利用方法を習得します。材料費、加工費、運搬費等、木材の価格決定メカニズムについて理解を深め、山側に適正な利益を還元することで持続的な林業を可能とする手法について学びます。
木材加工・自力制作/材料実験・測量
木材の基本的な性質性能、集成材等の加工方法を学びます。耐力壁を設計制作することで木材の性能、加工方法を学びます。ヤング係数や含水率の測定等の実験を通じて木材の持つ性質の理解を深めます。
卒業設計
自分で課題を設定し、設計コースの最終成果物として取り組みます。
POINT.03 時代をリードする一流の講師陣
- 特別教授
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- (株)内海彩・長谷川龍友建築設計事務所 代表取締役内海 彩
- 東京都市大学 名誉教授大橋 好光
- グラーツ工科大学 教授Gerhard Schickhofer(ゲルハルト・シックホッファー)
- 東京大学生産技術研究所 教授腰原 幹雄
- 工学院大学 理事長後藤 治
- 銘建工業(株)代表取締役社長・(一社)日本CLT協会代表理事中島 浩一郎
- (有)ウッズ代表取締役・木材コーディネーター能口 秀一
- 木構造振興(株) 客員研究員原田 浩司
- 芝浦工業大学 名誉教授三井所 清典
- 宮内建築 代表宮内 寿和
- 桜設計集団一級建築士事務所 代表安井 昇
- 県内講師
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- 建築舎KIT喜多 泰之
- (株)濱口建築設計事務所濱口 一平
- (有)建築設計群無垢東 哲也
- (株)細木建築研究所細木 淳
- (株)風憬社山﨑 円
- (有)艸建築工房横畠 康
MERIT02充実した学費支援制度
年間
最大165万円を給付
高知県から林業・木造建築への手厚い給付金制度
高知県立林業大学校では、1人あたり最大165万円(年間)の給付金を支給する支援制度を整備しており、研修生は安心して研修に専念することができます。
研修料:年額130,680円(税込)
※給付金制度には要件があります。詳細については、お問い合わせいただくか、「高知県緑の青年就業準備給付金事業について」をご覧ください。
本校木造設計コースで学ぶ研修生
MERIT03親身な就職支援で就職率100%
希望を叶える就職支援
高知県立林業大学校は就職率の高さが自慢です。
研修生一人一人の希望に合わせて、きめ細かな就職指導を実施しています。また、インターンシップによる職場体験も積極的におこなっています。こうした就職支援によって、ほぼ全ての卒業生が、木造建築関係の仕事に就いています。
研修生に合わせた就職支援システム
- 1.個別面談・就職相談会・インターンシップ
- 2.林業専門の雇用アドバイザーが常駐
- 3.企業・森林組合と連携(林業事業体・建築設計事務所など)
インターンシップ
高知県立林業大学校の就職率が高い理由は、インターンシップによる職場体験なども積極的におこなっていることです。
研修生一人一人の希望に合わせて、きめ細かな就職指導を実施。
年に2度の就職相談会を実施し、インターンシップの受け入れや雇用についての情報交換をする一方、研修生には個別面談を行い、就職相談会なども実施しています。
卒業後も続くネットワーク
高知県立林業大学校は卒業生同士の繋がりが強く、業界の輪が形成されています。
各地域での集会などもおこなわれており、いつでも仲間や先輩と情報交流できます。
また、林業分野と木造建築分野を学ぶ仲間が、同じ校舎に集うという特色を持つ本校では、学びながらにして、川上から川下までのネットワークが形成されるという強みもあります。
主な就職先
- 伊与田建築設計事務所
- HF設計
- (株)高知中央ホーム
- (株)隈研吾建築都市設計事務所
- (有)熊沢構造設計事務所
- NPO法人サウンドウッズ
- シュウハウス工業(株)
- (有)艸建築工房
- (株)トラスト建設
- (株)中成建築設計事務所
- 濱田創業
- (株)風憬社
- (有)藤川工務店
- (株)フタガミ
- (株)細木建築研究所
- (株)山本設計
- (株)若竹まちづくり研究所
専攻課程 木造設計コース卒業生の声
本校卒業後、株式会社山本建設に勤務。
「木」を深く学び、仲間と話し合った経験。
構造からアクセントまで、
積極的に木と関われる設計士に。
建築の現場監督に10年以上携わりながら、以前から興味のあった木造建築を深く学びたいと思い、妻から聞いた高知県立林業大学校に入学しました。まだ現在では、木造の大規模建造物の事例は少なく、そもそも「木」とはどんな素材なのか、どのようにして木材になるのかなどを知りませんでした。
入学後、材料の特質を学び、流通を直に肌で感じ、使い方が見えてくる中で、建築に対する考え方も大きく変わりました。
卒業後に就職した設計事務所では、1年間の学びを糧に、建築の構造を選択する際にはまず、木造を積極的に使っていく自信が生まれました。木の質を知ると、ひとつの建物に対して木はどうあるべきか、シミュレーションできるようになります。
木材を以前より深く建築物に取り入れることで、結果として創り出す空間や表現が変わってきたと感じています。
木材の使用がデフォルトな状況を社会で共有することは、木材流通における問題解決につながると共に、林業・建築業界の改革につながり、社会が変わる力になるかもしれません。
これは、30代後半で学生に戻り、木に関わる多彩な学びと共にある環境の学校で学べたからこそ抱けた思いです。
社会人入学後、本校との縁で(株)隈研吾建築都市設計事務所に勤務。
高知で学んだ、森林から建築までの世界。
全国で木造建築に携わる方に、推薦します。
東京で25年間、首都圏を中心とした公共・民間の建築を設計してきた私にとって、単身高知へ移り住んで学んだ1年は、かけがえのない時間です。
造林や林産に関する講義や現場実習、木材や製品についての講義に現場見学、そしてコースの本題である木造建築の講義や設計演習では、構造や防耐火、遮音、温熱環境計画といった内容の確認や検討方法も学びました。卒業後はインターンシップを通じて就職した隈研吾建築都市設計事務所へ。木を使って考え設計する内容が幅広くなり、楽しくなったと実感しています。
また、カリキュラムとは別に、林業に関わる地域の皆様や専門職員から直接、お話が聞けたことも、高知県ならではの魅力です。私が、設計という川下から見えるものだけでなく、自然環境や造林、林産業という川上での地域の営みから始まることに直に触れたい、そして最新の木材利活用を知りたい、改めて木を使うことを学び直したいと考えたきっかけは、数年前、高知の林業家ご家族と出会い、災害も含めて地域と共に生きていく生活信条を知ったことでした。林業を支える地域があって、私たちが木材を使えるのだと気づかされ、それを学ぶことができた場が、本校です。
専攻課程 木造設計コース入学案内ADNISSIONS
- 年齢
- 18歳以上
- 研修期間
- 1年(1,200時間程度)
- 定員
- 10名
- 入校料
- 無料
- 研修料
- 年額130,680円(税込)
- 入校資格
-
- 建築士の資格を有する者
- 高校や専門学校、大学等で建築やインテリアデザインを学んだ者 など
よくあるご質問FAQ
木造設計コースに入る際に必要な資格などあれば教えてください。
18歳以上の方で、建築士の資格を持ってらっしゃるか、高校や専門学校・大学等で建築やインテリアデザインを学んだ経験が必要です。
受験の申請資格の条件に「学校教育法第1条」に規定する高等学校もしくは中等教育学校の卒業者又はこれらと同等以上の学力があると知事が認めた者」とありますが、「同等以上の学力があると知事が認めた者」とはどの程度の学力ですか?
「高等学校卒業程度認定試験」に合格した者となります。
学校寮はありますか?
寮はありませんが、学校のある香美市土佐山田町には、高知工科大学もあり、一人暮らし用のアパートが多くあります。
本校の研修生の多くも土佐山田町内のアパートに住んでいます。
通学手段を教えてください。
ほとんどの研修生が車で通学していますが、自転車やバイクで通っている人もいます。
毎日の授業の時間を教えてください。
- SHR
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08:40〜08:50(10分)
- 1時限目
-
08:50〜10:20(90分)
- 2時限目
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10:30〜12:00(90分)
- 昼休み
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12:00〜13:00(60分)
- 3時限目
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13:00〜14:30(90分)
- 4時限目
-
14:40〜16:10(90分)
資格講習などで上記時間に当てはまらない場合もあります。
学校内に、食堂や売店はありますか?
食堂及び売店は備えておりませんので、昼食は各自で持参していただきます。飲み物の自動販売機は設置しています。
なお、通学途中にはコンビニも多くありますので、利用してください。
高知県以外から入校される方も多いですか?
高知県出身者が全体の7割で、高知県外出身者が3割です。2024年4月時点の県外出身者の内訳は、グラフのとおりです。
研修生の年齢層を教えてください。
木造設計コースは、10代〜60代までの幅広い年代の方が偏りなくいます。
インターンシップについて詳しく教えてください。
専攻課程では年3回、1回につき2週間のインターンシップを実施しています。
事業体とのマッチングを図れるとともに、インターンシップ先での生活を体験することができます。
ほとんどのの卒業生がインターンシップ先のいずれかに就職しています。
就職先はどのように選べますか。
年2回の就職相談会でインターンシップの受入や雇用についての情報交換を行い、就職候補を選定していきます。
また、高知県林業労働力確保支援センターを通じて、雇用の有無やインターンシップの受入について随時情報が入って来ます。
具体的にどのような就職先がありますか?
主な就職先は、
- 伊与田建築設計事務所
- HF設計
- (株)高知中央ホーム
- (株)隈研吾建築都市設計事務所
- (有)熊沢構造設計事務所
- NPO法人サウンドウッズ
- シュウハウス工業(株)
- (有)艸建築工房
- (株)トラスト建設
- (株)中成建築設計事務所
- 濱田創業
- (株)風憬社
- (有)藤川工務店
- (株)フタガミ
- (株)細木建築研究所
- (株)山本設計
- (株)若竹まちづくり研究所
研修生一人一人の希望に合わせて、きめ細かな就職指導を実施しています。
授業費(研修料)以外で必要な費用はどのくらいかかりますか?
専攻課程 木造設計コースでは教科書、作業着などの購入経費で100,000円程度です。
給付金制度はありますか?
高知県立林業大学校では、1人あたり最大165万円(年間)の給付金を支給する支援制度を整備しており、研修生は安心して研修に専念することができます。
また、国の補助金に加え、県単独の予算で上乗せしているため、他県に比べ手厚い支援となっています。
ただし、給付金制度には条件があるので、詳細については当校にお問い合わせいただくか、「高知県緑の青年就職準備給付金事業について」をご覧ください。